フライングUP中!!!
温度のない風は吹き続ける。

果てのない空に向かって・・









第1章 キンモクセイ-2-

2000 .10 .06 .









「私は、いつものように校内を一通り見回ったあと校庭の見回りをしてたんですがね、裏庭の方にさしかかったときに強い風が吹いてきて、こうびゅーっと、そのときに金木犀の花が、目の前が見えなくなるほど吹いてきたんでね、なんだろうと思って顔を上げたんですよ。そしたら、裏庭の中ほどの木のところに、女の方が倒れてたんですよ。」
用務員の男性は児童や教職員が一通り下校した後、いつもの見回りをしていた。

「僕が行ったときにはもう花が撒いてあったよ。それで、変な臭いがしたから先生を呼びに行ったんだ。」
彼は、午前七時半頃から友人とサッカーをしていて、午前八時頃、裏庭の方に転がったボールを拾いに行ったところ、異変に気づいたそうだ。

「そして児童の知らせを聞いて駆けつけた教師、それが笹原春香さん、あなたですね?」
「はい。」
俯き加減のその表情からは、そのときの情景が浮かんでいるのだろう。
弐係で会ったときと同じく、癖のある明るい色の短い髪の彼女は、柴田と真山の向かいのソファに座っている。
「」


2000 .11 .02 .へケイゾク・・・


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UPDATE 2004.08.29(仮)